オートとマニュアル、何が違うの?〜カメラ初心者が最初につまずくポイントを分かりやすく解説〜

写真教室を開催しているとカメラを買って撮影を始めたばかりの方から、よくこんな声を聞きます。

「オートで撮ってるけど、なんか思った通りに撮れない…」
「マニュアルって難しそうだし、いつから使えばいいの?」

今回は、初心者がつまずきがちなカメラ設定の「オート」と「マニュアル」の違いについて、やさしく解説していきます。

オートモードとは?

カメラがすべての設定を自動でやってくれるモードです。
ピント、明るさ(露出)、シャッタースピード、絞り、ISO感度などをカメラが判断して設定してくれます。

内蔵ストロボ(フラッシュ)が付いている機種では、暗い時にカメラが判断して自動で光る機能があるものもあります。

オートモードのメリット:

  • とにかく簡単!構図だけ考えれば撮れる
  • 撮り逃しが少ない
  • 初心者でもすぐにそれなりの写真が撮れる

オートモードのデメリット:

  • 自分のイメージ通りに撮れないことが多い
  • 背景をぼかしたり、動きを止めたりする表現の幅が狭い

マニュアルモードとは?

すべての設定を自分で決めるモードです。
シャッタースピード、絞り(F値)、ISO感度を自分で設定し、光の量や雰囲気をコントロールします。

マニュアルモードのメリット:

  • 明るさや雰囲気を自分でコントロールできる
  • 背景をぼかしたり、光の表現を工夫したりと表現の幅が広がる
  • 撮影意図に応じて、幅広いシーンで対応できる力がつく

マニュアルモードのデメリット:

  • 最初は設定で覚えることが多くて混乱することがある
  • 設定に時間がかかると、シャッターチャンスを逃すことも

どっちを使えばいいの?

最初のうちはオートでたくさん撮るのも全然OKです。
カメラの使用感を確かめたり、よりよい構図(どこに何を配置して撮るか)を考えたりと数多く撮って、撮影に慣れることがまず大事です。

ただ、個人的におススメしたいのが「早いうちに一度マニュアルモードでの撮影に挑戦してみる」ことです。マニュアルモードを試してみて、自分で操作する感覚や設定項目を変えることで様々な表現ができることを感じられるからです。

マニュアルモードでできることの例

  • 背景をぼかしたポートレートを撮る(絞りを調整)
  • 暗い場所でブレずに撮る(ISOやシャッタースピードを調整)
  • 動いているものを止める/流して撮る(シャッタースピードの工夫)

一度マニュアルモードを試してみて、より詳しく学びたい方や早めに設定を覚えてしまいたい方はそのままマニュアルモードを学んでいきましょう。

「マニュアルモードに慣れるのは時間がかかりそう」
「構図や被写体探しなど別のことを優先して勉強したい」

という方は次に説明する「セミオートモード」を使うという方法がおススメです。

まずは「P・A・S」のセミオートモードで慣れてみよう

カメラには完全なマニュアル以外にも、セミオートモード(半自動モード)があります。

Pモード:プログラムオート(絞り・シャッタースピードはカメラ任せ)

Aモード(Av):絞り優先モード(絞りは自分で決める。背景のぼけ具合を調整しやすい)

Sモード(Tv):シャッター優先モード(シャッタースピードは自分で決める。動きの表現に強い)

※いずれもISOや色の調整はカメラ任せにも自分で決めることができます。

このあたりを段階的に使っていくと、自然にマニュアル操作にも慣れていけます。

まとめ:オートとマニュアルの違いは「誰が決めるか」

  • オート:カメラが決める(手軽だけど自由度は低い)
  • マニュアル:自分が決める(手間はかかるけど思い通りに撮れる)

最初は「とにかく数を撮る」ことが大切。定期的に写真を撮る機会を持ち、写真を楽しめるようになるのが1つの目標です。

その後、写真の表現にこだわりたくなってきたら、ぜひマニュアルにもチャレンジしてみてくださいね。

↓カメラのモードについてより詳しく学びたい方は以下の記事がおススメです

イベントや動くものの撮影に便利な「ISO感度オート(感度自動制御)」についてまとめてみました。
https://ms-photography77.com/archives/7607

プロカメラマンなのに絞り優先モードで撮影する理由を解説します。
http://kazuyami77.com/archives/1620

撮影のご相談(企業・個人事業主の方)はコチラへ↓

撮影のご相談(個人の方)はコチラへ↓

金沢市での七五三撮影

写真教室はこちらへ​

石川県写真教室

出張講師・アドバイザーは↓

にほんブログ村のランキングに参加しています。

ブログランキング・にほんブログ村へ