以前から毎月定期的に一眼レフカメラを対象とした写真教室を開催してきました。
ただ最近では「スマートフォンしか持っていないけど、上手く撮影するコツを知りたい」というご要望もいただくようになり、新たにスマホ写真教室も企画するようになりました。
今回はその中でも意外にご存じない方も多く、ちょっとしたことでスマホ写真が上手くなるコツについていくつかご紹介しようと思います。
写真の縦横、撮る高さ・角度を変えていろんなバリエーションを撮っておく
まずスマートフォンで写真を撮る時の基本となるのが「いろんなバリエーションで数を撮っておく」というところです。
これは連写するということではなく、スマートフォンの向きを変えて縦横の両方で撮影したり、スマートフォンを構える高さや角度を変えて、いろいろなバリエーションを撮っておくといいということです。
写真を実際に何かに使う時はたくさん撮影した写真の中からその時の目的に合ったものを選べるようになりますし、いらない写真はすぐに消すことができるのもスマートフォンのいいところです。
撮影に慣れてくると少ない撮影枚数で撮りたい写真が撮れるようになってきますが、最初はある程度枚数を撮ることを基本に考えると良いです。
スマートフォンは普通に構えた場合、縦位置で撮る方が多いと思います。
ただ、撮る被写体や写真の見せ方、使い道によって横位置の方がいいこともあります。
縦:人物や奥行き・高さを表現できるものに向く
横:風景や広がりを表現できるものに向く
もちろん例外はありますが、状況に応じて横位置でも撮影しておくようにしましょう。
見せ方の面では、写真を見る人がスマートフォンで見る場合は縦位置の方が全画面で見てもらえるので効果的です。逆に横位置の写真はパソコンで見てもらうのに効果的になりやすいです(Twitterなど一部のSNSも横位置の方が見やすいことも)
フォトブック制作など印刷を考えている場合は、基本的には縦横まんべんなく撮影するようにして、印刷物のレイアウトに応じてどちらを多くするかを決めておくと、いざ制作の時に困りません。
スマホのシャッターは音量調節ボタンで切れる機種もある
「写真を縦横で撮る」ということに関してですが、横位置でシャッターを切る場合、通常の背面液晶のシャッターだと押しにくかったり、ブレてしまうことがたびたびあります。
その際に役立つのが「音量調節ボタンでシャッターを切る」という方法です(全ての機種でできるのかは不明ですが、多くの機種でできるようです)
この方法だと横位置の撮影の際にブレを少なくすることができます。
設定でグリッド線を出すと構図づくりのヒントになる
見てくれる人に伝わる写真にするために大切なこととして「構図をどうするか」という点があります。
特に人の目は垂直・水平がずれているとかなり気になる面があるので、そのあたりも気を付けなければいけません。
その構図づくりに役立つのが「グリッド線」と呼ばれる機能です。
お使いの機種によって若干の違いがありますが、基本的には上のような3マス×3マスに区切る線が出るものが多いようです。
この線を基準に構図を考えると、垂直や水平が取りやすくなりますし、写真の構図の基本と言われる「3分割構図」を作るのに役立ちます。
3分割構図:区切り線の上やそれぞれの線の交点の上に被写体を配置してバランスを整える方法
グリッド線の出し方は、カメラの「設定」から入って「グリッド線」「グリッド」などの項目を押すと設定が出てきます。
ブレやすいので脇を締めたり、物を挟むと良い
スマートフォンで写真を撮る時、液晶を見ながらシャッターを切る構え方になるので必然的に写真がブレやすくなります。
特に暗い場所や遠くを撮るためにズームをする場合には気を付けなければいけません。
ブレにくくする1つ目のコツは「脇を意識的に締めること」です。
脇が空いていると手の震えが手元まで伝わりやすくなってしまうので、シャッターを切る瞬間にブレが発生しやすくなります。
脇を締めて、肘を固定できる壁やテーブルなどがあれば積極的に利用するといいと思います。
また2つ目のコツとして、脇に本などの薄いものを挟んで意識的に脇を締める方法もあります。脇を締める癖がしっかり付くまでの習慣づけとしての方法です。
対象を正確に撮るためには少しだけズームする
スマートフォンには基本的には「広角レンズ」という広い範囲が撮影できるレンズが内蔵されています。広角レンズは自撮りもしやすく、室内などのあまりスペースがない場所でも撮影できる便利さがあるのですが、その反面撮りたいものに接近して撮ると少し歪みが発生するデメリットもあります。
対象を正確に撮るためには少しだけズームして撮影するのがおススメです。目安としては1.4倍から2倍くらいの範囲内でズームをして撮影します。
気を付けたいのはスマートフォンのカメラはズームしすぎると一気に画質が落ちるので、極端なズームは行わない方が写真はキレイになります。
動ける場所であればズームに頼らず、自分で動いて対象を大きく写す方法がおススメです。
最後に
スマートフォンで写真を撮る方に意外と知られていないかもしれないポイント4つについてまとめてみました。
昨年あたりからはスマホ写真の撮り方をお教えする写真教室を対面式・オンラインの両方でやっていますので、より詳しく学びたい方はお気軽に下記よりお問い合わせください。
【各教室共通のご案内】 1、 料金のお支払いは各教室の詳細ページをご覧ください。 2、教室内容の充実にもなりますので、お申し込み時やお申し込み後にご質問や写真の講評のご希望があればメールなどでお送りいただけると助かります。受[…]