写真を撮られ慣れてない人を自然に撮るちょっとしたコツを出張撮影カメラマンがお教えします。

こんにちは、フォトグラファーの中西です。

私はフォトグラファーと並行して、写真教室や撮影会も企画させていただくのですが「風景とかは撮れるけど、人を撮るのが苦手なので教えて欲しい」「モデルさんとどういう風にコミュニケーションを取ったらいいかわからない」という質問をよくされます。

今回はそんな質問にお答えして「撮られ慣れていない人をナチュラルに撮る方法」について、私なりのやり方をまとめてみたいと思います。

撮影を始める前に~挨拶&特徴をつかむこと~

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まずは撮影を始める前に社会人の基本・ご挨拶です。

本当はこの時に大爆笑を取れて一気にリラックスした雰囲気に持っていければいいのでしょうが、それはなかなか難しいですよね。

まずは普通に「カメラマンの○○です。今日はよろしくお願いします」という感じでいいので、「この人はしっかりしてそうだな」という安心感をモデルさんに持ってもらうことが大切です。

それが終わったらできれば少し軽い雑談でもしながら、モデルさんの特徴を掴んだり撮影イメージを共有していきます。

その際にできれば次のような点をチェックしておくと撮影に役立ちます(難しければムリをせずにコミュニケーションを取ることを優先)

①モデルさんを上下左右からそれぞれ見た時にどう印象が違うか
→人の顔は角度によって受ける印象が違います。できればその人らしさが表現できる角度が 見つかればベスト。

②眩しい中で目を開けていられるか
→光に強いモデルさんなら直射日光やストロボが当たっても目つぶりが少ないですし、弱いモデルさんなら光の向きを工夫して撮るなどの配慮が必要です。

③こちらの質問に対する反応
→撮影中の指示の出し方に関わります。積極的に受け答えするモデルさんなら自分でいろいろポーズを変えてもらう、控えめなモデルさんなら最初はこまめに指示してあげて、慣れてきたら徐々に自分で動いてもらうなどの工夫が必要かもしれません。

何でも「準備が大切」と言いますが、相手がいるポートレートの撮影だとモデルさんに最初にどういう印象を持たれるか、関係づくりができるかというのが写真のできに関わると言っても過言ではないと思います。<br>なるべくこの段階でうまくコミュニケーションが取れるように、頑張ってみましょう。このラインより上のエリアが無料で表示されます。

撮影のコツ①~最初からうまく撮ろうと思うことなかれ~

「ポートレート撮影は1カット目が大事」

よく言われていることです。確かに最初に会って1枚目の写真だからこそ表現できるものもあります。ポートレートに慣れてきたら狙ってみてもいいんではないでしょうか?

しかし、だからと言って最初から力みすぎてモデルさんにいろんな指示を出すと、さらに緊張を高めることになってしまうかもしれません。

私のおすすめは「少し遠目から撮ること」「目線をカメラから外したカットを多めに撮ること」です。そうして少しずつカメラに慣れていってもらいます。

本当に緊張しているモデルさんだったら最初の何分かは「捨てる」くらいの感じでもいいかもしれません。撮影することよりコミュニケーションを重視して、のちのちのシャッターチャンスのための準備をしておくことをおすすめします。

撮影のコツ②~動いてもらって緊張をとるべし~

「写真を撮られる」というのは非日常の世界です。普通、表情やポーズを固めたままで止まっていることなんてそうそうないですしね。

撮られなれているモデルさんでもその緊張感はかなりのものだと思いますし、ましてやほとんど写真を撮られていない人の緊張は凄いものだと思います。

そんな緊張をほぐす1つの方法として、僕が実践しているのが「とりあえず動いてもらう」ことです。

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その場で回ってもらってもいいし、帽子なんかを投げてもらってもいい。

今回は撮っていませんが、けっこうおすすめなのが「ジャンプ写真」です。

動いてもらっているということで、最初は納得のいく写真を撮るのは難しいかもしれませんが、リラックスしてもらえたらそれはそれでよしとしましょう。

撮影のコツ③~一連の動きの中で撮るべし~

僕もほかのカメラマンさんと一緒に撮影する機会はそんなに無いのですが、「このカメラマンさん人の撮り方がうまいな~」と思う人に共通しているのが「動きの中で撮る」ということです。

自然の流れの中でモデルさんに指示を出して、スムーズにポーズや表情を変えてもらっているということですね。モデルさんからしたらストレスが少ない撮られ方ではないでしょうか?

例えば下の2枚を見てください↓

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指示は「5歩前に歩いたら右回りで振り返ってください」と言ってあります。

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最終的に撮りたかったのは2枚目のポーズでした。「振り返った感」を自然に出したかったために、その場で振り返って止まってもらうのではなく、「歩く」→「振り返る」という一連の動作をしてもらいました。

写真にしてみれば分かるか分からないかくらいの小さなことですが、動きの一連の中で撮ったものは意外とナチュラル感が出ます。

撮りたいカットをイメージして、そのポーズになるようにうまくモデルさんを誘導して動かしてあげられるとベストだと思います。

いかがでしたでしょうか?

今回のコツは普通にスマホなどで写真を撮るときなどにも使えるテクニックです。

また頭の片隅にでも少し入れていただいて、お役立ていただけると嬉しく思います。

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