写真教室でよく質問で出されるのが「バリエーションをいろいろ撮るにはどんな方法がありますか?」というものがあります。
参加される方の動機も「写真がマンネリになってきたので、どうやったら上手く撮れるか知りたい」というものが結構出されます。
そこで今日は写真のバリエーションを増やすために僕が日ごろ実践している撮り方について、7つほどご紹介したいと思います。
①逆光を利用する
太陽でもスポットライトなどの人口光でもいいのですが、逆光状況(太陽→被写体→自分)を生かすとドラマチックな描写になりやすいです。上の写真のようにエッジ(被写体の周りの光)が現れて、立体的な描写になるのが特徴ですね。
ただ、逆光だと被写体が暗く写りやすいので、露出補正で明るめに設定するか少し角度をずらして上手く調整するといいと思います。
高等テクニックとしては写真のように、雨や雪、水しぶきがある時に逆光で撮影するとしぶきが止まって撮れたりもします。
のぺっとした写真ではなく、立体的に表現したい時は逆光はかなりおススメです。
②スポットライト
例えば森の中など全体的に暗い場所で、木漏れ日が当たっている時などに使えます。花や葉などメインとなる被写体に上手く光が当たる角度を探して撮ると、上手く撮ることができます。
光が当たるメインの被写体を上手く浮かび上がらせるため、周りが暗くなるように露出補正で暗めに撮ると上手く行きやすいです。
高等テクニックとして、早朝の時間帯で朝霧が出ている時間帯に撮影し、木漏れ日を光の帯のように撮影する人もいます。
③リフレクション(反射・映り込み)
静かな水面や水たまり、反射しやすい人工物(鏡・机など)を利用して、上下左右対称のものを撮影する方法です。上手く撮れれば不思議な世界を表現できる人気の撮影方法です。
雨の日や雨上がりは水たまりも出来やすいので意識的に探してリフレクションを撮るのもおススメです。
撮り方のコツとしてはカメラの高さでリフレクションの美しさが変わってくるので、何枚か撮りながら高さを調整するのがいいと思います。
(おススメは反射させるものの高さにある程度近づけた方がきれい)
水面などはいろんな光を反射するので、持っているからはPLフィルター(反射を軽減してくれる)なども使ってみると上手くいきやすいです。
④シルエット
メインの被写体をほぼ真っ黒に撮り、周りとの明暗差で表現する撮影方法です。被写体の形だけで表現するので、人をメインの被写体にした場合は表情が見えないことにより見ている人の想像をかき立てる効果もあります。
撮影方法については以前まとめた記事があるのでご覧ください。
http://kazuyami77.com/archives/387
⑤カメラの高さを変える
カメラを自分の頭以上の高いところや地面すれすれの低いところに構えるなどして、普段撮影している目の高さと違った場所で撮ることです。
写真を見る人も普段は目線の高さからの写真に慣れていることが多いので、特別な印象を受けることになると思います。
連続して写真を撮っていると常に目線の高さから撮影しがちになるので、意識的にカメラの高さを変えることをしていくといいと思います。
⑥ボケを生かす(オールドレンズなど)
メインの被写体の背景をボカすというのは多くの方がやっていることだと思います。ここではさらに踏み込んで、より美しく目立つボケを使います。木の葉の間の木漏れ日やイルミネーションなどが狙い目です。
個人的にも使っていますが、オールドレンズ(フィルムカメラ時代のレンズなど)の中にはボケを面白くしてくれるものもあるので、お持ちの方は使ってみると表現が広がります。
(2枚目の写真はヘリオスというオールドレンズでボケが若干渦を巻いているように見えます)
⑦ズーム(一部分を切り取る)
普段撮る範囲の一部分だけを切り取る撮影方法です。見ている人の想像を働かせる効果があります。
何枚かの写真を使ってアルバムを作ったり、作品にするような際も被写体がしっかり写ったものが全部だと表現が一様になってしまいます。
一部分を切り取ったカットを何枚か撮っておくと、後で複数の写真を使う際にアクセントにもなるので、便利です。
以上、思いつくまま日ごろ考えている撮影方法についてまとめてみました。
実際は複数を組み合わせたり、さらに複雑なことを考えたりはしますが、みなさんも撮影の時に行き詰ったことがあれば少しでも役立てていただけると嬉しいです。
写真教室ではより細かいアドバイスや写真の添削もさせていただいているので、興味がありましたらまたご参加お待ちしてます。