カメラマンが撮影した後に行うレタッチや修整とはこのような作業です

  • 2021年8月16日
  • 2024年6月11日
  • コラム

こんにちは、フォトグラファーの中西です。本日は多くのカメラマンが撮影後にやっているレタッチや修整について書こうと思います。

撮影をお受けしていると「すぐに写真データはもらえないんですか?」とごくまれに聞かれるのですが、考えてみると「カメラマンって撮影後にどんな作業をしているのだろう?」ということについて、確かにカメラをやらない人にとっては分かりにくいかなと思います。

具体的な技術や細かな点については、まだ別の機会にできればと思いますが、とりあえず「カメラマンってこういうことを考えてレタッチや修整をしているよ」ということをお伝えできればと思います。

レタッチ前

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レタッチ後

画像2

レタッチ前

画像3

レタッチ後

画像4

このようにレタッチ・修整を行うことで、写真の明るさや色・雰囲気を変えていきます。

次からはより詳しく説明させていただきます。

1、レタッチや修整とは?

レタッチや修整というのはいろいろな作業を組み合わせるのでかなり複雑なのですが、大まかにいうと写真の次のようなところを変える作業になります。

①明るさ・色味・コントラスト を調整する

②写真の構図を整える(トリミング)

③余分なものを消す

④写っているものの形を変える(パーツなど)

⑤合成する

レタッチと修整の違いの線引きは難しいのですが、一般的に言われているのが①がレタッチ、②~④が修整という言い方をする人が多いと思われます。
(カメラマンが多く使っているPhotoshopとlightroomで言うと、lightroomが主にレタッチ目的で使用され、修整となるとPhotoshopがメインで使われます) 

最近ではスマホでもアプリで簡単にレタッチや加工ができるようになってきました。基本的にはカメラマンがやっている作業もそれに似ています。

カメラマンの場合は写真全体の明るさ・色などを変えるのに加えて、一部分を変えたり、色ごとに鮮やかにしたり、特定の色だけを明るくしたりと言った細かな作業を行っています。
(上の夜景の写真は街の部分の明るさをより強調したり、特定の色を鮮やかにしています)

詳しいテクニックや進め方についてはかなり複雑なので、別の機会にご紹介します。
大まかにでもレタッチの基本を知っていただいたうえで、次からは「なぜレタッチが必要か?」という点に焦点をあててご紹介します。

2、明暗差や色の差を直すため

ひまわり緑前
ひまわり緑後

上の2枚をご覧ください。上が撮影したままの写真、下がレタッチ後の写真です。明らかに明るく、色鮮やかになっているのが分かっていただけると思います。

最近のカメラはかなり高性能で明るさや色をそれなりに表現してくれます。ただやはり人間の目の精度に比べたらまだまだ足りません。
特に日向と日陰と言った明暗差、真夏の炎天下のような極度に明るいところでの色の表現など、いくつかの面で人の目に比べて誤差が出てしまいます。
(逆光で人を写そうとすると自分の目にはちゃんと見えるが、カメラで写すと極端に暗くなるなどもそうですね)

時間的な余裕がある時や明るさや色を調整できる機材(レフ板やストロボなど)があれば、現場である程度正確に写すことは可能ですが、その余裕がないことも多くあります。

また撮影現場で無理に写真を完成させようとすると、明るいところが白とび、暗いところが黒つぶれするといった大失敗をしてしまうこともあります。

そのような時には、後からレタッチで明るさや色を調整することを前提として、少し余裕を持って撮っておいた方が結果的にイメージした写真に近づけることができます。

3、写真のテイストを大きく変えるため

レイニーブルー前
レイニーブルー後

カメラ単体でも明るさや色味、コントラストなど基本的なところはある程度設定できるのですが、撮影後にレタッチや修整をしないと撮れない写真があります。

最近人気のある「フィルムカメラ風」などもそんな写真の1つですね。このような写真の場合は、色ごとに鮮やかさ・明るさを細かく調整したりするので、レタッチを前提としないと写真が完成しません。

七五三や成人式、結婚式などの写真でもフィルムテイストの写真を希望される方もいらっしゃるので、そういった場合はレタッチで大きく写真のテイストを変えていくことになります。

4、不要なものを消す・逆に増やす(撮影場所の都合)

画像9
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上の写真が撮影直後、下の写真がレタッチ&修整後になります。

この写真は花を傷つけないようモデルさんには通路に座ってもらい、自分は望遠レンズで花畑の外から撮影しています。
ただそれだけでは花の隙間ができてしまうので、トリミングした後に花の隙間を合成で埋めています。

花の中に入らないことを前提としつつ「花で埋め尽くされたイメージ」を撮るためにレタッチと修整で切り抜けました。
(フォトコンテストなどには出してはいけないですが・・・)

このように撮影が許された場所で撮った場合、不要なものが入ったり逆に足りていなかったりということはありえます。
そのほか人気のスポットでは、人や看板が写り込むことは多々あるので、写真の完成度を上げるために不要なものを消す必要性も出てきます。

5、まとめ

レタッチや修整に関しては他にも細かい必要性はあるのですが、大まかに考えてこの3つが大きな理由となっていると思います。

もちろんイベントなどの記録写真、速報性の求められる報道写真や広報の写真など、レタッチや修整をほとんど行わずに撮ったままで使われるものもあります。

ただ、七五三や成人式、結婚式など一生の思い出になる写真やプロフィール写真などのその人のイメージを大きく左右するもの、芸術性の高い写真作品と言われるようなものに関しては、カメラマンは現場で最適な撮影を行いつつ、最初に考えたイメージに沿ってレタッチや修整でより完成度の高い写真を目指していると理解していただければ嬉しいです。

またお仕事紹介などでも触れらればと思いますが、レタッチ・修整の作業は撮影の何倍もの時間がかかることが多いので、そのあたりもご了承いただき、温かい目でお待ちいただけると幸いです。

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